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|エジプト|グローバルの影響にさらされるローカル

 

【カイロIPS=アダム・モロー、カレッド・ムーサ・アルオムラニ】

エジプトでは、この数週間、国の助成により一般小売価格の5分の1でパンを配給するパン屋に並ぶ長い列が日常風景となった。インフレの急騰で、基本食料品の国内価格がこの数カ月で3倍に高騰した。

低所得層に低価格のパンを確保しようと、政府は3月、カイロ市内および周辺においてパンの製造と配給の手助けに軍隊と警察を投入すると発表した。その直後にはナジフ首相が国家公務員の15%賃上げを発表した。

 
しかし世界的な小麦価格の急騰を考えると、こうした措置も一時しのぎに過ぎないと地元評論家は見る。

かつては地中海の「穀倉地帯」であったエジプトも、今では小麦の国内消費量の約55%を輸入している。エジプトが小麦の純輸入国であるかぎり、国際価格の変動の影響を免れない、と評論家は指摘する。

ナジフ首相は、最近の政策声明で、国内の食料品価格の急騰は、原油および小麦を中心とする国際価格の上昇に原因があると述べた。

また一部専門家からは、小麦さび病Ug99の拡大が世界の小麦供給をさらに阻害するだろうとの懸念が指摘されている。

国連後援の「開発のための農業科学技術国際評価」(IAASTD)は今月発表した報告書で、食糧価格の高騰の原因のひとつは、伝統的な食用作物を犠牲に増大しているバイオ燃料の生産にあるとしている。IAASTDはまた、収穫量の減少、エネルギー価格の上昇、穀物先物市場の投機をもたらしている気候変動も原因のひとつと指摘する。

地元評論家は、食品価格の社会的影響を緩和するためには、農業の自給自足にその答があると言う。カイロのサダト・アカデミーの元経済学教授ハムディ・アブデル・アジム氏は「小麦の国内生産の増加なしには危機は解決しない。政府が国際市場から調達するという政策を止め、国内の農家に実入りがいい農作物に代わって小麦を栽培するよう説得することが必要だ」と、IPSの取材に応えて述べた。

エジプト農務省の砂漠研究センター農業経済助教授のモハメド・サミ氏は、自給自足の見通しは、政府が大企業に肩入れして海外からの小麦調達の政策に固執していることが障害だと指摘する。

エジプトの小麦価格高騰の問題について諸議論を報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan

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