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|ケニア|治安部隊がショッピングモールをほぼ制圧、テロ事件は最終局面へ

【カタールIPSAJ特派員】

 

アルカイダ系イスラム過激派組織アルシャバーブが、21日以来無数の民間人を人質に立てこもっているナイロビ市内の大型の商業施設「ウエストゲート・ショッピング・モール」では、ケニア警察・軍との間で、散発的に銃撃や爆発音が続いている。

 

23日午後、ジョセフ・オレレンク内相が会見し、「これまでの人質救出作戦で、アルシャバーブの兵士2人が死亡、大半の人質は解放された。」と指摘したうえで、「作戦をいつ終えられるかについては、現時点で明言は避けたい。我々は作戦完遂に向けて慎重ながらもあらゆる可能な手を尽くしている。」と語った。

 

武装グループによる襲撃事件発生から、丸2日以上が経過したショッピングモール周辺では、数回の爆発音が鳴り響き、施設からは黒い煙が立ち上った。

 

オレレンク内相は、「武装グループが施設内のスーパーマーケットに火を放った」と述べる一方で、「救出作戦は順調に進んでおりまもなく火も消し止められるだろう」と語った。

 

さらに内相は、ショッピングモールの全てのフロアーは既にケニア警察・軍が制圧しており、「武装グループは追い詰められて一部の店舗に立て籠もっている状況です。…もはや彼らに逃げ場はありません。」と語った。

 

23日にテレビ放映された襲撃現場周辺の映像には、迷彩服を着た兵士が走って配置につく様子や、装甲車が位置を移動する様子が映し出されていた。

 

報道記者やカメラマンらは移動を余儀なくされたため、ショッピングモールの様子を直接確認できなくなったが、引き続き現場周辺の状況をモニタリングしながら取材を続けている。

 

ある治安当局関係者がロイター通信の取材に対して、匿名を条件に「爆発を引き起こしたのは我々の側で、現在屋上からの侵入を試みています。」と語ったが、この点について当局は公式なコメントを避けた。

 

モール周辺で取材にあたっているアルジャジーラのキャサリン・ソイ記者は、武装グループは徹底抗戦の構えを示していることから、商業施設内に取り残されている人質にことごとく危害を加える恐れがあると語った。

 

「武装グループメンバーはこれが特攻作戦であり、生還は極めて困難なことを覚悟しています。…心配なのは人質の状況です。内務省はショッピングモール内にいた人々の大半…つまり(武装グループに対する包囲作戦開始以来)1000人以上の人々を避難させることに成功したと発表していますが、心配なのは(商業施設内に依然として取り残されている)無数の人質のことです。」

 

一方、国際刑事裁判所(ICCは、2007年末のケニア大統領選挙後に発生した暴動に関連して(人道に対する罪を犯した或いは人道に対する罪を行うよう命令した容疑で)起訴されたウィリアム・ルト副大統領に対する裁判を延期すると発表した(HRW資料)。

 

ICCは今月10日に開始されたルト副大統領に対する審理は、同氏が今回のテロ事件に対処するため一時帰国するのに伴い、一週間に亘って休廷する、と発表した。

 

ケニア軍は22日夜、モール内のほとんどの部分を掌握し、大半の人質が救出されたと表明したが、依然として無数の人々が建物の中に取り残されていると見られている。

 

21日、ソマリアのイスラム過激派組織アルシャバーブに所属する武装グループが、ナイロビ市内の大型の商業施設「ウエストゲート・ショッピング・モール」を手投げ弾や自動小銃で襲撃した。赤十字の発表によると、これまでに68人が死亡、150人を超える人々が重軽傷を負ったという。

 

ケニア軍スポークスマンのサイラス・オグナ大佐は、作戦の状況について、正確な人数については言及しなかったものの人質の大半は既に解放されたこと、さらに、救出作戦中に4人のケニア軍兵士が負傷したことを明らかにした。また、救出された人質の大半は脱水症状にあり、精神的なショックを受けている、と付け加えた。

 

22日、ケニア軍は膠着状態を打開するため多数の兵士を追加投入した。これに対して武装グループ側はツイッターに「このような軽率な行動の結果、失われる人命に対する責任は全てケニア政府にある。つい先ほどショッピングモールの屋上に着地を試みたケニア軍兵士らは、人質の命を危険にさらしていることを知るべきだ。」と書き込み、ケニア軍の動きを牽制した。

 

アルシャバーブのスポークスマンであるアブー・オマール氏は、アリジャジーラの取材に対して、「今回の攻撃は非イスラム教徒を標的にしたものだ」と語った。ケニア赤十字によるとテロの死者は68人にのぼるとみられ、犠牲者はケニア人のほかにも、フランス人、英国人、インド人、カナダ人、中国人、著名なガーナ人詩人など様々な国籍の人が含まれている。またオマール氏は、拘束中の人質について、ケニア当局と交渉するつもりはない、と伝えてきた。

 

またアルシャバーブは声明で、今回の犯行はケニア軍が2011年10月に(反政府活動を展開しているアルシャバーブの掃討を目的に)ソマリア南部に進攻したことへの報復だとし、ケニア軍の撤退を求めている。

 

国連安全保障理事会は、このテロ攻撃を「最も強い言葉で」非難するとともに、ケニア政府に対して、事態収拾に際して国際人権法に則った対応をするよう求めた。(原文へ

 

翻訳=IPS Japan

 

 

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