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|パキスタン|「米国は無人機攻撃作戦の影響を理解すべき」とUAE紙

Wikimedia Commons【ドバイWAM

「米軍はパキスタン北西部の部族管轄地域でパキスタン政府の提案に応じて和平交渉に赴いてきた『パキスタンのタリバン運動』の指導者ハキムラ・メスード司令官を無人機で攻撃して殺害した。しかしこの行動は、米国が想定しなかった副次効果、つまり、アフガニスタンに駐留する北大西洋条約機構(NATO)軍を危機に陥れかねないリスクを招くこととなってしまった。」とUAEの英字日刊紙「カリージ・タイムス」が報じた。

「今日、アフガニスタン駐留NATO軍に対する補給物資は、カイバル・パクトゥンクワ州を通過しており、この補給ルートは多国籍軍の兵が撤退した後も、重火器や戦車などの装備を撤収する際、極めて重要な役割を果たすことになる。しかし、クリケット選手から政治家に転身したイムラン・カーン氏が率いる同州議会の与党『パキスタン正義運動』は、この米軍による無人機攻撃を激しく非難し、作戦を中止しなければ、NATO補給物質の同州通過を差し止める意向を明らかにした。もしこれが実行に移されれば、NATO軍は撤退前に補給物資を断たれて窮地に陥るリスクが出てくる。」

Imran Khan

カリージ・タイムス紙は、「ナワズ・シャリフ政権は、アフガニスタン駐留NATO軍への物資補給ルートを提供している見返りに、50億ドルを超える通行料収入を得ているとみられている。しかし米軍との協力を巡ってカイバル・パクトゥンクワ州政府との対立が深まっていることから、この収入源が失われる可能性がでてきている。もし州議会が警告を実施に移した場合、11月20日から全てのNATO補給物資が同州を通過できなくなるだろう。」と報じた。

しかしシァリフ政権は、この州議会の動向を全く無視するわけにはいかない事情がある。それは州議会の与党が連邦下院にも影響力をもっていることと、民間人に多くの犠牲者を出してきた米軍による無人機攻撃に対する非難が国内で高まっており、その批判の矛先の一部が、『弱い者いじめをする外国勢力と共謀している』というイメージとともにシャリフ首相自身に向けられているからである。

シャリフ政権は、国民の怒りを鎮めるために今回の無人機攻撃を非難する声明を発したが、単なるリップサービスでは、カーン氏率いる州議会与党が本気で対決姿勢を貫こうとしている場合、それを思いとどまらせる効果はないだろう。万一の場合、代替えルートとして想定されるのは、パキスタン南西部のバロチスタン州を経由するルートだが、同州ではパキスタンからの独立を目指すグループや同州の自治拡大を目指すグループ等による反政府闘争が行われているため、州内は極めて不安定な治安状況にあり、NATO補給物資が直面するリスクは現行ルートよりもさらに悪化するものと見られている。

NATO軍撤退期限が迫る中、安全な撤収ルートを確保するためにも、パキスタン中央政府とカイバル・パクトゥンクワ州間の和解が必要である。従って、同州における無人攻撃機による作戦を今後も継続することは、米国の敵のみならず、同盟諸国も危険にさらすことになりかねないのである。」とカリージ・タイムス紙は結論付けた。(原文へ

翻訳=IPS Japan

 

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