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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER

FBO連合が差し迫る核惨事に警告

Dr. Emily Welty from WCC delivers the interfaith joint statement at the NPT Review Conference. Credit: Kimiaki Kawai/ SGI【国連IPS=タリフ・ディーン】

1か月に及ぶ核不拡散条約(NPT)運用検討会議が2週間目に入った5月1日、50の宗教を基盤とした組織(FBO)や反核平和運動家、市民社会組織(CSO)に難しい任務が与えられた。本会議で行われる市民社会プレゼンテーションにおいて、核攻撃が人間にもたらす壊滅的な結果についてわずか3分の発表で世界に警告せよ、というのである。

厳格な時間枠の中でこの任務をやり遂げた世界教会協議会(WCC)国際問題委員会のエミリー・ウェルティ副委員長は言葉を濁すことはなかった。

FBO連合を代表して共同声明の発表を行ったウェルティ博士は会場の政府代表にこう語りかけた。「私たちは、健全なる精神と人類が共有する価値観の名のもとに、声をあげます。おぞましい死の恐怖をもって、人類を人質にとるような非道は決して許されるものではありません。」

世界の政治家たちが勇気を奮い起こし、人間社会の存続を揺るがし共通の未来を脅かす、不信の負のスパイラルを断ち切るよう、ウェルティ博士は世界の指導者らに強く促した。

ウェルティ博士はさらに「核兵器は、安全と尊厳の中で人類が生きる権利、良心と正義の要請、弱き者を守る義務、未来の世代のために地球を守る責任感といった、それぞれの宗教的伝統が掲げる価値観と相容れるものではありません。」と指摘したうえで、「核兵器は、こうした価値観や約束事を蔑ろにするものです。国家の安全保障や国家関係の安定、あるいは政治的な慣性といったいかなる理由をもってしても、核兵器の存在、ましてやその使用を正当化することはできません。」と警告した。

FBO連合によるこの共同声明文は、ピーター・プルーブ(WCC国際問題委員会委員長)、スージー・スナイダー(PAX核軍縮プログラム・マネージャー)、寺崎広嗣(創価学会インタナショナル[SGI]平和運動局長)の各氏が音頭をとり、グローバル安全保障研究所北米イスラム協会キリスト連合教会仏教徒平和フェローシップ米国パックス・クリスティ宗教連合イニシアチブが参加している。

核軍縮を長年にわたって推進してきたSGIは、2013年3月のオスロ会議(ノルウェー)、14年2月のナヤリット会議(メキシコ)、同年12月のウィーン会議(オーストリア)と3度の「核兵器の人道的影響に関する国際会議」に関与し、この2年の間にワシントンDCとウィーンで開催された2度の宗教間シンポジウムにも参加してきた。

いずれの会合でも、諸宗教の指導者らがすべての核兵器の廃絶を共同で呼びかけた。

UN Headquarters/ Katsuhiro Asagiri of IPS Japan4月27日に始まった現在のNPT運用検討会議は、もし全会一致で採択されれば、「成果文書」をもって5月22日に閉幕する予定である。

今年の運用検討会議は、第二次世界大戦末期に米国が広島・長崎に原爆を投下してから70年目にもあたる。

ウェルティ博士は各国代表に対して、「両都市が核攻撃にさらされた1945年8月以来、人類は核兵器による黙示録的な破壊の影のもとで暮らし続けることを余儀なくされています。」と語った。

「ひとたび核兵器が使用されれば、人類文明のこれまでの成果が破壊されるだけでなく、現代を破滅させ、その先の将来の世代をも悲惨な運命にさらされるのです。」

FBO連合は、こうした大量破壊兵器を削減する義務と責任を、NPT第6条が何十年にもわたって全ての締約国に課してきた、と指摘した。

しかし、この義務の履行は繰り返し確認されてきたにも関わらず、その歩みは著しく遅く、今日ではほとんどその動きを感じ取ることはできない。

一方で、財政がひっ迫し人間の安全保障に必要なニーズが満たされない状況下で、国の限られた予算が現在進行する核兵器近代化プログラムに向けられている。

「このような状況は受け入れがたく、そうした状況が続くことは許されません。」とFBO連合は訴えた。

ロンドンに本拠を置く『エコノミスト』誌は最近、すべての核保有国が「その核戦力の近代化をはかるために多額の」支出を行っている、と指摘している。

Nuclear threats from Israel and Iran have triggered a potential competitor in Saudi Arabia. Credit: U.S. Air Forceロシアの国防予算は2007年以来5割以上も増えた。そのうち3分の1が核兵器向けであるが、これはフランスの割合の2倍にあたる。

中国は潜水艦や移動ミサイル部隊に投資し、米国は核戦力近代化のために3500億ドルの予算承認を議会に求めている。

世界には、5つの主要な核兵器国(米国・英国・フランス・中国・ロシア)と、核兵器国と宣言していないが事実上の核兵器国であるインド・パキスタン・イスラエル・北朝鮮がある。

FBO連合は次のことを誓った。

①核兵器の廃絶に向け人々の道徳的機運を高めるべく共に協力し、それぞれの宗教コミュニティーにおいて、核兵器の非人道性や非道徳性を訴え、核兵器の存在が、受け入れがたい危険を伴っていることを伝える。

②人道的観点から核兵器の禁止を訴える国際的取り組みを引き続き強く支持し、核兵器を禁止する新たな法的枠組みに関する多国間交渉について、全ての国々に開かれた、いかなる国も阻止できない場における、これ以上の遅滞ない開始を訴える。

FBO連合はまた、世界各国の政府に次のように訴えた。

①人類に同じ経験を二度とさせてはならないと、核兵器廃絶を訴え続けている世界中のヒバクシャの声に耳を傾け心に刻むよう求める。

②これまでの核兵器の人道的影響に関する国際会議で確認された現実を重く受け止め、NPTによって全ての締約国に課された既存の義務と一致する、核兵器の完全なる禁止に向けた具体的な行動を求める。

③ウィーン会議で発表された「オーストリアの誓約」に呼応し、核兵器の禁止および廃絶に向けた法的なギャップを埋めるための効果的な措置を追求するよう求める。(原文へ

翻訳=IPS Japan

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