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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER

韓国がグローバルな場で躍進へ

Ambassador Hahn Choong-hee, Deputy Permanent Representative of the Republic of Korea to the United Nations in New York | Credit: UN Multimedia【ニューヨークIDN/INPS】

国連安保理による4本の決議がありながら、北朝鮮による核の野望を止めることはできていない。運搬手段とともに実質的な核能力を保有しようという北朝鮮の強固な野望は、「水爆」実験の発表と、2月初めのロケット発射の成功という形で現れた。

こうしたことを背景に、大韓民国はその地歩を固め、とりわけ北朝鮮問題に関して国際舞台で主要なプレイヤーとして外交活動を活発化しつつある。

2006年以来、北朝鮮は核実験を4回、ミサイル発射を6回行い、朝鮮半島をめぐる情勢はこれまでになく不安定化している。

韓国国連代表部の次席代表を務めるハン・ジョンヒ大使は、INPSとのインタビューで、「協議のための協議は、もはやだれにとっても受け入れ難いものです。これは、北朝鮮による体系的かつ意図的な国連安保理決議の違反であり、明確に国際社会を侮辱しあざ笑うものです。厳しい対応を必要とする、異常な状況であります。」と語った。

「北朝鮮の軍事化と核能力は10年前よりもかなり進んでいます。私たちは、北朝鮮に対して、挑発を止め、核兵器計画を放棄する以外の選択はないことを悟らせるような強力で実質的な制裁を望んでいます。」とハン大使は語った。

Model of a Unha-9 rocket on display at a floral exhibition in Pyongyang, 30 August 2013 | Credit: Wikimedia Commons2月7日の(北朝鮮が主張する)宇宙衛星発射に対して国連安保理は、「これは国際の平和に対する脅威である」として緊急会合を招集した。国連の潘基文事務総長は、国連決議に対する「嘆かわしい違反」であるとこれを非難した。

「安保理は(北朝鮮に対して)強力かつ明確なメッセージを送る点で連帯すべきです。なぜなら、『一般的な』制裁措置では、北朝鮮をますますつけ上がらせ、核実験やミサイル発射を続けさせることになってしまうからです。」とハン大使は語った。

また、2月9日から10日にかけてニューヨークで安保理理事国代表や国連事務総長と相次いで会談した韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は、強力で効果的な安保理の制裁決議の必要性を強調して、「この決議は北朝鮮に第5、第6の核実験を行わせないような、最終的な決議でなければなりません。」と語った。

北朝鮮の長距離ロケット発射実験に対して、韓国政府は2月10日、朝鮮半島の軍事境界線に沿った非武装地帯から10キロ(6マイル)北にある特別行政区域「開城工業団地」の閉鎖措置を採った。

ハン大使は、「開城工業団地は、これまで15年以上にわたって南北関係を歴史的に象徴する存在であり、北朝鮮経済に年間1~1.2億ドルをもたらしてきました。」と説明した。

「125の中小企業すべてを閉鎖するという決断は容易なものではありませんでした。しかし私たちは、開城工業団地で生まれるいかなる資金も大量破壊兵器の開発に向かうことがあってはならないと考えたのです。」とハン大使は強調した。

The Korean DMZ is shown in red with the Military Demarcation Line (MDL) denoted by the black line/By Rishabh Tatiraju - Own work, CC BY-SA 3.0 これにより、5万4000人以上の北朝鮮労働者が職を失い、直近の家族も含めると20万人が経済的打撃をうけることになる。

一方、北朝鮮の金正恩第一書記は、韓国の経営側の人員すべてに対して開城からの即時退去とすべての高価な備品の放棄を要求したため、両国関係は火に油が注がれることになった。

しかし、半島の緊張状態にもかかわらず、韓国政府は、南北の統合を期待しつつ、韓国と東アジア地域全体での安定と平和、経済的繁栄を維持する主導的な役割を積極的に担おうとしている。

ハン大使は、「韓国は、政策により自国を主要な援助受入国から主要なドナー国へ変貌させることに成功したグッドガバナンスの歴史的な模範といえるでしょう。」と指摘したうえで、「『セマウル(新しい農村)運動』として知られる韓国の開発プロセスは、政治・経済の両面で成功を収めてきました。今日、私たちは世界の全ての国々と、この開発モデルから得た経験を共有したいと考えています。」と語った。

最近、韓国は、持続可能な開発(SDGs)のための「アジェンダ2030」に従って、持続可能な開発や環境保護、国際協力を保証するイニシアチブを立ち上げるなど、積極的にリーダーシップを発揮してきた。

By Korea.net / Korean Culture and Information Service (Photographer name), CC BY-SA 2013年、朴大統領は、いわゆるアジア・パラドックスを乗り越えて近隣諸国(韓半島とロシア、モンゴル、中国、日本、米国)間の持続可能な平和と協力を促進する北東アジア平和協力構想(NAPCI)を立ち上げた。

2015年NAPCI報告によると、このイニシアチブは「信頼外交」(Trustpolitik)の主要要素になっている。つまり、地域における紛争と不和の構造を対話と協力の秩序に置き換えようとする韓国政府の将来志向の取組みである。

2014年に提案された別のプロジェクトは「ユーラシア・イニシアチブ」と呼ばれるもので、東アジアや中央アジア、ロシア、南コーカサスの間でのエネルギー部門の経済協力を目指したものである。

同計画では、同地域のガス・石油パイプラインの新たなエネルギーネットワークと、釜山(韓国)を北朝鮮・ロシアを経由してロンドンまでつなぐ「シルクロード・エクスプレス」(SRE)を構築する予定だ。

さらに、2015年7月、韓国は国連経済社会理事会の議長国に選ばれた。議長職は今年7月まで続く。

韓国の呉俊(オ・ジュン)国連大使は、経済社会理事会の議長選出にあたって、「我が国が経験してきた開発は、世界の何処でも再現することができると信じています。経済社会理事会は、それを必要とする地域に対して、経済開発・社会開発を実現する手助けをしていく。」と語った。

ハン大使は、今年7月、国連本部の経済社会理事会の傘下で、韓国が主催して、「アジェンダ2030」採択以降初めて、SDGsの実行状況確認とフォローアップのためのハイレベル政治フォーラム(HLPF)を開催すると説明した。

「韓国はフォーラムの開催を主導するだけではなく、SDGsが履行される今後15年に関する、持続可能な開発やジェンダー問題、女児教育、不平等、グッドガバナンスなどの問題について議論する舞台を整えることになろだろう。」とハン大使は付け加えた。

韓国はまた、アジアでの開催は今回初となる「国連広報局・NGO会議(第66回年次会合)」が5月30日から6月1日まで同国の慶州市で開催されることから、国際舞台における役割を強化することになるだろう。

DPI/NGO1500人以上の代表が集まる、世界最大のNGO集会として知られる同会議には、市民社会、国連関係者、学者、政策専門家、議員、民間部門からの参加があり、今回は「世界市民教育」について討論されることなっている。

「国連の主要なハイレベルイベントが教育や世界市民概念に焦点を当てるのは初めてのことです。」とハン大使は語った。

「今日、気候変動や過激主義、不寛容など、数多くの地球規模の難題が山積しています。従って私たちは、教育を通じてこの複雑な諸問題を理解させ、意識を喚起し、相互の尊重を高め、人種に関わらず多様性を認め、人間の尊厳を取り戻すべく、人々を教育していく必要があるのです。」

世界市民教育は、その他あらゆる種類の教育を包含する教育である。「来たる国連広報局・NGO会議」は、『アジェンダ2030』の17項目の目標を達成するために、あらゆるステークホールダーが一堂に会し、責任と戦略について討議する機会となるでしょう。」とハン大使は続けた。

平等や尊敬、透明性の理想は、安全保障理事会の抜本的な改革を求める「コンセンサス連合」(UfC)を韓国の国連代表部が率いているという事実にも表れている。

「UfCは、いかなる国でも、建設的な役割や貢献に基づいて安保理の理事国に立候補できる、透明で、応答性があり、民主的で包摂的な改革を求めています。拒否権をもった常任理事国の数を拡張・拡大することは、国際社会の現在及び将来の状況を考えると、適切な解決策ではありません。」とハン大使は説明した。

「拒否権を持った常任理事国は、2度の世界大戦の間の20年に国際社会が経験した危機の教訓を基礎とした、第二次世界大戦後における独特で特別な政治的取り決めを反映している。これは、冷戦期の五大国(英国・フランス・中国・ロシア・米国)の間の統一を確保することを目的としたものでしたが、70年経った今、同じ概念を保持したまま同じ枠組みを拡大することは現実的ではありません。」

The Security Council in New York plays a crucial role in peacekeeping/UN Photo/Eskinder Debebe UfCとは逆に、ドイツ・日本・ブラジル・インドからなるG4や、「エズルウィニ・コンセンサス」として知られるアフリカ諸国から成るグループのようなその他のグループは、非常任理事国枠の拡大とともに、拒否権を持つ常任理事国枠の拡大を求めている。

ハン大使によれば、UfCの主な考え方は、最初に安保理入りした際に成果を残せた国が再選される機会を提供するというものである。

「『長期にわたって再選されうる理事国の地位』という概念は、公正かつ民主的な代表、そして、アカウンタビリティを基礎とした平等な機会という、国連憲章の原則にのっとった適切な方策だ思います。それはまた、国の権力構成や影響力が急速に移り変わる現在の国際政治環境を反映したものでもあります。」とハン大使は強調した。

UfCの斬新な側面は、安保理改革が普通の人々の日常生活に影響を与える可能性があることから、安保理の活動をめぐって他の主体を関与させようとの意志を持っていることにある。(原文へ

翻訳=IPS Japan

 

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