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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER

|米国|軍事費引き上げを求めるタカ派

【ワシントンIPS=ジム・ローブ】

 

縮小する国家経済と記録的な国防予算を抱えながらも、米国のタカ派は議会とオバマ大統領に軍事費引き上げを求め始めた。さらにオバマ大統領が進めている1兆ドルに迫る景気刺激策のうち、数百億ドルを国防費に回すべきだと主張している。軍事産業に金が回れば雇用が増えるという論理である。

新保守主義のシンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)の軍事アナリストのT.ドネリー氏は、「米国が世界の安全を保つことで経済基盤は強化され、景気回復につながる」という。軍事産業のロビー活動の活発化と時を合わせたタカ派のキャンペーンは、オバマ新政権が景気刺激策の迅速な議会通過を目指している大事な時期に始まった。

作成中の2010年度予算について、行政管理予算局(OMB)は国防予算を8%増の5,270億ドルとしている。これには地球規模のテロとの戦いの費用は含まれず、世界の軍事費の40%はテロとの戦いに費やされている。だが今週、議会季刊誌(CQ)は、国防省側は統合参謀本部の要求が10%カットされたと主張していると伝え、極右のフォックスニュースも同様の報道を行った。

 
さらに外交問題評議会(CFR)の軍事アナリスト、Mブート氏は、ゲーツ国防長官がOMBと対立したと断言した。また、カーネギー国際平和財団の新保守主義の論客R.ケーバン氏は、ワシントンポスト紙のコラムで10%軍事費カットの及ぼす悪影響について訴えた。

新アメリカ財団(NAF)のW.ハートゥング氏は、この新保守主義の動きを国防省と軍事産業の巨大キャンペーンの一部とみている。2001年のブッシュ大統領就任以来、イラクとアフガニスタンでの活動を含まない全軍事費は60%増加した。

軍事費カットという疑わしい情報を流すとともに、国防省支持派は景気刺激策としての軍事費増を主張し始めた。昨年末にAEI M.フェルドスタイン氏がウォールストリート・ジャーナル紙で少なくとも300億ドルの軍事費アップが33万人の雇用を生み出すと述べたことが始まりだった。それに呼応するタカ派の発言が続き、ロッキード・マーティン、ボーイング、ノースロップ・グラマンなどの主要軍事産業のロビー活動も活発化した。


ハートゥング氏を初めとする反国防省派は、今こそ削減が重要だと主張している。「軌道修正できるのは今しかない」と同氏はIPSの取材に応じて語った。


不況の中でも軍事費増額を求める米国の新保守主義について報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩