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国連ハイレベル会合、CTBT早期発効を訴え

Photo: CTBTO Executive Secretary Lassina Zerbo addressing UN General Assembly High-Level Meeting on 9 September 2019 to commemorate and promote the International Day against Nuclear Tests (29 August). Credit: CTBTO【ニューヨークIDN=J・ナストラニス】

10年前の2009年12月2日、第64回国連総会が8月29日を「核実験に反対する国際デー」と定める決議64/35を全会一致で採択した。決議は、カザフスタンを中心とする多くの共同提出国によって出されたもので、1991年8月29日にセミパラチンスク核実験場が閉鎖されたことを記念するものだ。

第74回国連総会は9月9日、世界各地で8月29日に行われた各種イベントのフォローアップとして、ハイレベル会合を招集した。8月29日は旧ソ連・セミパラチンスク核実験場が1991年に閉鎖された日でもあり、1949年にソ連の核実験が初めて実施された日でもあるという、象徴的な一日である。

UN Secretary Building/ Katsuhiro Asagiri of INPS決議は「核爆発実験やその他の核爆発の効果と、核兵器なき世界という目標を達成するための一つの手段として核実験を禁止する必要性に関して」社会に認識を高め教育を充実させることを求めている。

さらに、「核軍縮と核兵器の完全廃絶が、核兵器使用および使用の威嚇を予防する唯一の保証であるとの考えから」、国連総会は9月26日を「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」と定め、国際的な取り組みを通じて、核兵器の完全廃絶という目的を前進させることを狙っている。

あらゆる形態の核実験を禁止する国際法としては、1996年に採択された包括的核実験禁止条約(CTBTがある。しかし、発効要件国(=付属書IIの諸国)44か国中8カ国が批准していないことから未発効の状態にある。8カ国とは、中国・エジプト・イラン・イスラエル・米国(署名済み)、インド・北朝鮮・パキスタン(未署名)である。

CTBTは、どこでも、誰によるものであっても、あらゆる核爆発を禁じている。ジュネーブ軍縮会議で条約交渉がなされ、国連総会が採択、1996年9月24日に署名開放された。それ以降、条約はほぼ普遍的な地位を確立した。現在、184カ国が署名し、168カ国が批准を済ませている。

条約が発効すれば、核実験を禁止する法的拘束力のある規範が確立することになる。また、核実験が引き起こす人的被害や環境汚染の予防にも寄与することとなる。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、ハイレベル会合での開会挨拶で、「CTBTは最も多くの支持を集めている条約の一つであり、『国際監視制度(IMS)』というその検証メカニズムによって平和と安全が促進されてきた。」と指摘したうえで、条約発効に批准が必要な8カ国に対して速やかに批准するよう訴えた。

IMS/ CTBTOグテーレス事務総長は、核兵器が人類と環境にもたらす深刻な影響を指摘して、「21世紀の今、核実験は容認しがたい。また、CTBTの発効を阻止する動きも、核兵器の質的・量的拡散に対する制約と核廃絶に向けた実践的な措置を押しとどめようとする動きも、容認しがたい。」と語った。

Photo: UN Secretary-General António Guterres speaks at the University of Geneva, launching his Agenda for Disarmament, on 24 May 2018. UN Photo/Jean-Marc Ferre.グテーレス事務総長が昨年5月24日に発表した軍縮アジェンダ「私達共通の未来を守る」で示していたように、核実験に反対する規範は、軍縮と不拡散双方の目的に寄与する基準となるものの一例だ。CTBTは、新型核兵器の開発を抑制することで、軍拡競争に歯止めをかけている。また、別の国が不拡散の約束を破って、核兵器を開発・生産し、結果として取得することに対する強力な規範的障壁ともなっている。

CTBTO準備委員会のラッシーナ・ゼルボ事務局長は、「CTBTはきわめて重要かつ長らく待ち望まれているものであり、国際的な核不拡散・軍縮レジームの活力を保たせるのに一役買うであろう。我々が協力̪しあえばこの崇高な目的を達することができると確信している。核実験禁止への我々のコミットメントを強化することで、この『核実験に反対する国際デー』を迎えよう。」と語った。

ゼルボ事務局長は基調講演で、「『核実験に反対する国際デー』は、我々の仕事は未完のまま(=CTBTが発効に至っていない)とのメッセージを国際社会に対して明確に示す機会だ。」と語った。

ゼルボ事務局長はまた、「核実験を永遠に廃絶する任務は、まだ終わっていない」と指摘するとともに、「今日の記念日が、核実験の危険から世界を解き放つという目的を最終的に実現するための具体的措置をとるよう各国に促すものであることを期待する。この崇高な目標に我々を導く唯一の道は、CTBTを検証可能にすること、普遍性を達成することである。」と語った。

ゼルボ事務局長は、核兵器の保有を放棄し、国内に配備されていた旧ソ連の核弾頭をロシアに移送し、セミパラチンスク核実験場を永久に閉鎖する歴史的決定を下したカザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ初代大統領の勇気とリーダーシップを褒め称えた。

また、セミパラチンスクで実施された500回近くの核実験によって影響を受け、実験場閉鎖に重要な役割を果たした科学者、公務員、芸術家、一般市民など、カザフスタンの人々の勇気と決意に賛意を送った。

Semipalatinsk Former Nuclear Test Site/ K.Asagiri of INPS「本日、核実験のすべての犠牲者に哀悼の意を示し、人生に悪影響を受けた人々に敬意を払いたい。核実験と核爆発の恐怖を繰り返すことのないようにできるかどうかは、彼らと来たる世代に掛かっている。」と、間もなく退任するマリア・フェルナンダ・エスピノーサ・ガルセス国連総会議長は語った。

ガルセス議長は開会挨拶の冒頭で、「1996年に国連総会がCTBTを採択したことは、軍縮に向けた道のりにおいて重要な瞬間であった。」と指摘するとともに、付属書IIの諸国に対して、「このきわめて重要な条約が発効するように」早期にCTBTを批准するよう訴えた。(原文へ

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