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賢人会議、あらゆる核爆発実験の実施に反対

Image: The United States conducted the first in a series of high-yield thermonuclear weapon design tests, the Castle Bravo test, at Bikini Atoll, Marshall Islands, as part of Operation Castle on 1 March 1954. Credit: U.S. Department of Energy. Credit: U.S. Department of Energy.

【ウィーンIDN=ラインハルト・ヤコブソン】

CTBTO賢人会議のメンバーらが、米政権の高官らが「核爆発を伴う核実験」を再開するかどうか話し合ったとの「信頼性の高い報道に対して深い懸念」を表明した。

彼らは、もしそうした実験が行われれば、核爆発実験に関する世界的なモラトリアム(凍結)が破られることになり、世界のいかなる場所においても核爆発実験を探知し抑止するために設立された包括的核実験禁止条約(CTBT)体制を著しく毀損することになると警告した。

ICAN「いかなる目的であっても、核爆発実験は過去の遺物に過ぎない。今世紀に入って核爆発実験を行ったのは1カ国(=北朝鮮)しかなく、今日では世界のすべての核保有国が核実験のモラトリアムを順守している。」と賢人会議は主張している。

CTBTは全ての核爆発を禁止することで、核兵器の開発と質的な改善を抑制することを意図している。条約はまた、核実験による有害な放射性物質の排出予防にも役立っている。

米国は、条約の発効条件としてその署名・批准が求められる「附属書II諸国(CTBTの『附属書Ⅱ』に掲げられている条約交渉当時に核施設を保有していた44カ国)」の中に入っている。中国・エジプト・イラン・イスラエルと並んで、米国は条約を署名しているが批准を済ませていない。しかし、同じく附属書II国に含まれるインド・北朝鮮・パキスタンは署名すら済ませていない。

これまでのところ184カ国がCTBTに署名し、そのうち168カ国が批准を済ませている。

2013年9月26日にニューヨークの国連本部で立ち上げられたCTBTO賢人会議は、CTBTの早期発効に向けたCTBTOの取り組みを支援・補完するとともに、その目標を達成するための国際的な努力を活性化することを目指している。賢人会議には著名人や国際的に認められた専門家らが参画している。

Lassina Zerbo/ photo by Katsuhiro Asagiri2013年8月以来、ラッシーナ・ゼルボ氏が事務局長を務めるCTBTOとは、包括的核実験禁止条約機構(CTBTO)準備委員会のことである。条約署名国によって1996年11月19日に設立された国際機関であり、本部はオーストリアのウィーンにある。国連・CTBTO関係を規律する協定(A/RES/54/28)は2000年に国連総会で採択された。

賢人会議のメンバーらは、「附属書II諸国」のうち、未だCTBTに締約していない8カ国に対して批准を呼びかけている。「超低出力の核爆発と条約遵守の執行に対する懸念を解決する最も効果的な方法はCTBTを発効させることだ。CTBTが発効すれば、加盟国は、疑わしい活動を調査するために、短期通告で立ち入った現地査察を要求するオプションを手に入れることになる。」と、賢人会議は主張している。

賢人会議のメンバーらは5月29日の声明で、全ての責任ある国家に対して、CTBTが確立したいかなる規模の核爆発実験も認めないというグローバルな規範を改めて強く支持するとともに、CTBTを早期に発効させるための具体的な行動を取り、全ての人々にとってより平和的で安全な国際安全保障環境を構築するために、威嚇ではなく外交を用いるよう求めた。

条約の発効を待つ間、核爆発を監視する世界的な検証体制の構築がほぼ完成に近づきつつある。国際監視制度(IMS)として元々予定されていた337施設のうち300施設以上がすでに稼働している。すでに、2006年、09年、13年、16年、17年に北朝鮮が実施した小規模な核実験ですら、探知する能力があることが証明されている。

Image: More than 300 International Monitoring System (IMS) facilities certified out of the 337 the CTBTO has planned are already in operation. Credit: CTBTO.声明に賛同した賢人会議のメンバーは以下の通り。

阿部信泰(軍縮担当国連事務次長:2003~06)、ハンス・ブリクス(国際原子力機関事務局長:1981~97)、グリゴリー・ベルデニコフ(IAEA理事会理事長、ロシア代表)、デズモンド・ブラウン(欧州リーダーシップネットワーク運営委員会議長)、ジャヤンタ・ダナパラ(ノーベル平和賞団体「科学と世界問題に関するパグウォッシュ会議」元議長)、セルジオ・ドゥアルテ(国連軍縮問題上級代表:2007~12、現パグウォッシュ会議議長)、トーマス・ハイノツィ(オーストリア欧州統合.外務省 軍縮軍備管理.不拡散局長)、タルヤ・ハロネン(フィンランド大統領:2000~12)、Inaugural meeting of the Group of Eminent Persons (GEM) in New York/ CTBTOウォルフガング・ホフマン(CTBTO初代事務局長:1997~2005)、アンゲラ・ケイン(国連軍縮問題上級代表:2012~15)、パトリシア・ルイス(英国王立国際問題研究所・安全保障研究部長)、ケビン・ラッド(オーストラリア首相、同国労働党党首:2007~10、13)、アフメット・ウズムジュ(化学兵器禁止条約機構元事務局長2010~18)(原文へ

INPS Japan

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