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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER

Nuclear Abolition News and Analysis

SDGs for All

Institutional Highlights

|視点|コフィ・アナン―価値と理想のために犠牲を払った人物(ロベルト・サビオINPS評議員、Other News代表)

Photo credit: UN Photo/Evan Schneider. Second photo: Surrounded by family, former Secretary-General Kofi Annan’s widow Nane pays final respects to her late husband in Accra, Ghana on 13 September 2018. Credit: UN Photo/Ben Malor.【ローマIDN=ロベルト・サビオ】

この原稿の執筆にとりかかった段階で既にコフィ・アナン元国連事務総長の死から1カ月が経過していた。既に多くのことが書かれているので、今さらアナン氏の平和と国際協力への取り組みについて想起する必要はないだろう。むしろそれよりも、故人をより重大な文脈、つまり、大国がいかにして、国連事務総長の人格を損ない続け、国連システムの独立性を保とうとした人々にいかにして高い犠牲を払わせようとしたか、という文脈に置いて考察した方が意味があるだろう。

まずは、国連が、米国の強力な後押しを得て誕生した組織であることを忘れてはならない。第二次世界大戦に勝利した米国と連合国(米国の41万6800人の兵士と1700人の民間人の死者に対して、ソ連は2000万人以上の兵士と民間人を失った)は、あらたな世界的紛争の再来を避けることを願った。米国は、廃墟と化した世界の平和を通じて、自身の経済的・軍事的覇権の維持を可能とするような多国間システムの構築をめざした。国連予算の25%を負担することを約束し、その本部を国内に置くことを引き受け、前例のない程度の主権譲渡も認めた。

|グアテマラ|忘れられた大量殺戮の物語

Photo: Memorial to the victims of the Río Negro massacres in Guatemala. CC BY 2.0【ルンド(スウェーデン)IDN=ジョナサン・パワー】

私は1981年にニューヨーク・タイムスの社説面に、中米のグアテマラにおいて、フェルナンド・ルーカス・ガルシア大統領(当時)の直接命令の下で、先住民に対する大規模な残虐が行われていることを伝えるコラムを寄稿した。私は、ガルシア大統領の下でかつて副大統領をつとめたフランシスコ・ヴィラグラン・クレイマー氏より情報を得ていたが、内容は殺戮の証拠を示す決定的なものだった。

私はまた、当時のグアテマラ政府と米国のドナルド・レーガン政権の間の、財政、軍事面における密接な協力関係についてもコラムの中で指摘していた。

アジアの「性産業」における搾取の構図

Image: Enlarged and cropped image on Cover of 2016 UNODC Global Report on Trafficking in Persons.HIV/AIDS研究事業現地取材からの抜粋】

 

アジア各国の社会は、売春業に携わる者を伝統的な社会秩序を乱すものとして差別し、エイズ対策においても、売春業従事者の人権の保護というよりも、むしろ善良なる一般人口を売春業従事者によるHIV/AIDS感染の脅威から如何に守るかという視点の方が支配的である。

これは、青少年達を売春業に追いやる社会的・文化的プッシュ要因や青少年を「性的商品」として搾取し続ける「性産業」そのものを支えている社会の「買春需要」に対して十分な認識がなされていないためと考えられる。

プラスチック公害対策で効果を上げ始めたインドの草の根民衆

Photo: India's top beach destination Goa commits to #BeatPlasticPollution. Credit: World Environment Day.【バンガロールIDN=スジャ・ラマチャンドラン】

ラジェスワリ・シンさん(32)は、インド西部のヴァドーダラーを「世界地球デー」に出発し、「世界環境デー」にあたる6月5日にニューデリーに到着すること目指して約1100キロ歩く6週間の長期プロジェクトを開始した。「プラスチックを使うのをやめよう」というシンプルなメッセージを広め、飲み物や食べ物に使われているあらゆるプラスチック製容器をなくすことをめざすものだ。

実のところ、彼女自身はこの10年間まったくプラスチック製品を使用していない。しかも、彼女のこのメッセージは、「プラスチック公害をなくそう」という今年の「世界環境デー」のテーマを反映したものだ。プラスチック使用で世界で10本の指に入るインドが今年のグローバルイベントのホスト国だ。

ICAN、2019年の核兵器禁止条約発効を期待(ティム・ライトICAN条約コーディネーターインタビュー)

Photo: Tim Wright addressing the UN conference to ban nuclear weapons on behalf of ICAN on the second last day of negotiations on 6 July 2017. Credit: ICAN | Vimeo【シドニーIDN=ニーナ・バンダリ】

2018年に核戦力による威嚇が強まるのを世界が目の当たりにするなか、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は、各国政府に核兵器禁止条約(核禁条約)への署名・批准を働きかける世界的な民衆運動を支援している。ICANの条約コーディネーターを務めるティム・ライト氏は、IDNのニーナ・バンダリ記者に、軍縮、核兵器のリスクと帰結に対する認識を高めること、そして今日の世界には核禁条約がなぜかつてないほど必要なのか、について語った。

ライト氏は、核禁条約が2019年中に発効することを期待している。彼は南北対話を開始した韓国の文在寅大統領の「優れたリーダーシップ」を称賛しつつも、「しかし、真の平和は、核兵器が、北朝鮮だけではなく、全ての国々による全面拒否に基づくものでなければならない。」と指摘している。また、ドナルド・トランプ大統領によるイラン核合意破棄については、「核不拡散の努力を阻害するもの。」と述べている。

|ネパール・インド|「性産業」犠牲者の声なき声:売春宿から1人でも多くの犠牲者を救いたい

Maiti NepalINPS HIV/AIDS研究事業現地取材より】

 

私は当時22歳で、長距離トラックの運転手をしている夫と生後数カ月の娘の3人家族で、慎ましいながらも幸せな生活を送っていました。当時の夫の仕事は、荷物を遠くカトマンズやインドのダージリンにまで運送するものだったので、一度の仕事で、数日は家に帰ってこられませんでした。私は、娘の面倒を見ながら、道端に屋台を設けてお茶を商っていました。

 

そんな私達の日常が突然狂わされたのは、夫が仕事で留守中のある日のことでした。幼い娘が突然肺炎に罹り、村のクリニックに連れていったところ、抗生物質がないので、何とかカトマンズの病院まで行くしかないと言われたのです。私の村からカトマンズまではバスで7時間の距離でした。途方にくれていると、夫の運転手仲間と知人が「カトマンズよりもインドのパンタにいい病院がある。望むなら子供をすぐに乗せていってあげよう」と申し出てくれました。

 

アフリカ東部で再生可能エネルギー網構築の取り組みが加速

Image: RES4Africa promotes the deployment of large-scale and decentralized renewable energy solutions in Sub-Saharan African markets to meet local energy needs for growth. Credit: RES4Africa.【ナイロビIDN=ジャスタス・ワンザラ】

東アフリカ地域では、高まるエネルギー需要、政策の変化、実行可能な起業家精神に溢れた革新の登場を背景に、持続可能なエネルギーへの移行が進んでいる。

このことは、ケニアのストラスモア大学エネルギー研究センター(SERC)が「アフリカのための再生可能エネルギー解決策」(RES4Africa)と共催した2日間の会議で発表された見解である。RES4Africaは、アフリカのサブサハラ諸国で大規模かつ分散的な再生可能エネルギーの発展促進をめざす組織である。

ICAN事務局長、日本に袋小路からの出口を示す

Photo: Hiroshima Peace Memorial Park (Credit: Wikimedia Commons) close to the main building of Hiroshima Peace Memorial Museum, which ICAN Chief Beatrice Fihn visited, and wrote in the Museum's guestbook: ". . . Hiroshima is a city of hope, and ICAN will work with you to see the end of nuclear weapons."【東京IDN=浅霧勝浩】

「全ての国が、とりわけ日本が、核兵器禁止条約(核禁条約)に参加することを望みます。ノーモア・ヒバクシャ。」1月12日から長崎原爆資料館で始まった企画展のオープニングイベントに参加した「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長は、企画展のメッセージボードにこうつづった。

この企画展は、「核兵器の使用が人道上破壊的な結果をもたらすことへの関心を高め、核禁条約の制定に向け革新的な努力を尽くした。」として12月10日にオスロで行われたICANのノーベル平和賞受賞を記念したものだった。

奴隷状態から自立へ:南インド、ダリット女性たちの物語

BhagyaAmma, a Madiga Dalit woman and former ‘devadasi’ (temple slave), has found economic self-reliance by rearing goats in the Nagenhalli village in the Southwest Indian state of Karnataka. Credit: Stella Paul/IPSこの記事は社会に潜む2つの悪弊(①ヒンドゥー寺院における性奴隷の慣行。②違法鉱山での強制労働による搾取)と闘った2人の女性の実体験を取材したものである。二重奴隷の軛(くびき)からようやく解き放たれた彼女たちは、いかに質素なものであっても、やっとの思いで勝ち取った今の生活を守り抜いていく覚悟だ。彼女たちの経験は、たとえ絶望的に思われる状況にあっても確固たる決意さえあれば出口は見いだせるという言葉を広める必要性を改めて浮き彫りにするものだ。

【ベラリー(インド)INPS=ステラ・ポール】

40代になるダリット女性のフリジェ・アンマさんは、ミシン台で上半身を前に傾けながら注意深くシャツの縁を縫っていた。彼女の傍には、22歳になる娘のルーパさんが、携帯電話に送られてきたメールを読みながら楽しげに笑っていた。

ナイル川をめぐる激しいエジプト・エチオピアの対立

Houseboats line the Nile bank in Cairo. Some 85 million Egyptians depend on the Nile for water. Credit: Cam McGrath/IPS.【カイロINPS=キャム・マグレイス】

昨年6月、エジプトのムハンマド・モルシ大統領(当時)が、エチオピアがナイル川上流で続けているダム建設に対抗して、「交渉のテーブルには全ての選択肢が用意されている」と述べた際、軍事介入まで示唆するのはジェスチャーに過ぎないと見られていた。しかし専門家の間では、エジプトは自国への歴史的な割当水量を巡る権益確保については本気であり、もしエチオピアがアフリカ最大規模になることが確実視されている水力発電ダムの建設を継続するならば、軍事介入のオプションもあながち排除できないだろう、との見方も出てきている。

エジプトとエチオピアの関係は、エチオピアが2011年に42億ドルをかけた水力発電用のグランド・ルネッサンス・ダム(貯水量:740億立方メートル)の建設に着手して以来、急速に悪化してきている。