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INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER
インドネシアの反ポルノ法案とダンス歌謡音楽「ダンドゥット」ダンサー

【ジャカルタIPS=カリンガ・セネヴィラトネ】

 

「腰振りダンス」で一躍スターダムに駆け上ったインドネシア独自のダンス音楽のスター、イヌル・ダラティスタが反ポルノ法案の審議の的となっている。

法案の検討に当たっている議会委員会は、何をしてポルノグラフィとするかを検討するとともに、イヌルのトレードマークとなっている官能的なダンススタイルも対象となるか審議している。委員会にとっての問題点は、イヌルの絶大的な人気と、音楽専門チャネル「MTV」時代にふさわしく形を変えたものの、ジャワ舞踊の伝統を大いに採り入れたものである点である。

イヌルは、IPSの取材に応え、「政府は(法案を正当化する)きっかけとなる誰かが必要で、私を選んだだけ」と語り、反ポルノ法案の引き金とされていることに憤慨している。

インドネシアの街頭に他にもポルノが溢れていることは確かだ。しかしイヌルの腰振りダンスが皆に受け入れられるものであるかどうかは異論のあるところである。インドネシア放送委員会のアデ・アルマンド委員は、「このダンスは官能的な面があると解釈されうる。全国放送にはふさわしくないだろう。法案はダンスを禁止するのではなく、どこでなら演じてよいかを定めるべきだ」と述べている。

低俗な歌詞や安っぽいダンスクラブでの使用が保守的なイスラム教徒の間にいかがわしいイメージを生んでいるダンドゥットだが、倫理問題や90年代後半の経済危機をまだ克服していないインドネシア経済の中で不満を抱える若い世代の気持ちを代弁するダンドゥットの歌詞は、若者の熱狂的な人気を呼んでいる。

近年ではテレビの夜のゴールデンタイムに、いずれかのチャンネルでダンドゥットのショー番組が放映されるまでになった。イヌル自身も人気の上昇とともに、官能的な衣装や振り付けを控え、エンターテイメントに徹するように変わってきたとイスラム教団体「ポルノ社会にノーと言おう」のワヒュタマ氏は評価している。彼は、人気者になって金を稼ぎたい歌手志望者がダンドゥットの低俗化を招き、放送局は視聴率稼ぎに官能的なダンサーを多用している点こそ、今日の問題だと指摘する。インドネシアのエンターテイメントを巡る反ポルノ法案の議論を報告する。

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩

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イラク・アフガニスタン、「破綻国家」トップ10入り

【ワシントンIPS=ジム・ローブ】

 

合計で月80億ドル以上の軍事・経済援助をもらっていながら、イラクとアフガニスタンの両国は破綻状態にある、と「破綻国家指数2006」が明らかにした。

指数を作成したのは、ワシントンにある「平和財団」と雑誌『外交政策』。全148カ国を調査した。

指数は、12の指標に関してそれぞれ1点(最高)から10点(最悪)の点数を与えて作成した。具体的には次のような基準が採用されている。社会的指標---生命を維持する資源に対する人口密度、強制移住の有無・程度、共同体間分断の有無・程度など。経済的指標---一人当たりGDP成長率、経済的富の分配率。政治的指標---汚職の程度、公共サービス実施の効率性、法の支配の定着度、エリートの凝集性、治安部隊に対する文民統制、外国軍の介入度合いなど。

|オーストラリア|アボリジニの女性・子供虐待に対する無関心

【シドニーIPS=ニーナ・バーンダリ】

 

国連の先住民問題常設会議(UNPFII)の第5回会合がニューヨークで開催される中、オーストラリアでは、先住民アボリジニ族の女性/子供に対する性的虐待および暴力の凄まじさが明らかになった。

北部地域訴追担当官ナネット・ロジャースが作成した機密報告書がリークされたもので、同氏は報告書の中で、先住民の文化、緊密な同族関係により社会に蔓延する女性/子供に対する暴力がこれまで公にされなかった事実を暴露している。

しかし、活動家および政府関係者の一部は、政府は欧州植民地主義による先住民征服に根ざした悲劇を無視してきたと非難している。1900年から1970年にかけては、アボリジニを根絶やしにするため数万人の子供を家族から引き離す政策も行われていた。

ロジャース氏の記録には、ガソリンを嗅いでいた18歳の少年に強姦、溺死させられた6歳の女児、母親が酒を飲みに行っている間に複数の男に襲われ外科手術が必要な程の酷い性的暴行を受けた子供などの事例が含まれる。

オーストラリアの先住民数は、総人口2千万の僅か2%に過ぎないが、先住民社会におけるアルコール中毒、失業、投獄、家庭内暴力のパーセンテージは極めて高い。

アボリジニおよびトレス海峡諸島の先住民は、先進国の中で最も阻害された民族である。同地域の女性早死の第一原因は殺人であり、彼女達が家庭内暴力の犠牲となる確率は、他のオーストラリア女性に比べ45倍といわれる。

しかし、コミュニティー内での復讐、嫌がらせ、脅迫に対する恐れから、犠牲者が犯罪の届け出、証拠の提出を行うことは殆どない。

15年の被告弁護経験を有するロジャース氏は、「北部地域における子供に対する性的暴力と文化問題」と題された報告書の中で、オーストラリア中央部のアボリジニは、犯罪の届出および裁判所における正しい証拠の提出に責任を持つべきであると述べている。

同氏は、6歳の女児の事件では、裁判官の前で事情聴取が行われたが、女児と一緒に遊んでいた子供達は絵に書いた証拠を提出したと記している。同裁判は、他の裁判同様、自殺、過失死、殺人といった新たな悲劇でまもなく有耶無耶になってしまった。

ロジャース氏は、暴力を見て育った、暴力の犠牲者となった子供達は残虐になり、大人になると暴力事件を起こすようになると指摘している。

同氏はまた、ある男が妻と子供達をナイフで脅しながら、娘の一人を強姦した恐ろしい事件について記している。後に、この娘は妊娠していることが分かったという。

オーストラリア統計局およびオーストラリア保健厚生研究所の2003年報告によると、先住民の女性/女子が暴行による怪我で入院する確率は、一般オーストラリア女性の28倍という。

少年も例外ではない。クィーンズランド工科大学の研究者は先週、アボリジニの少年が強姦される確率はオーストラリア男性の10倍という報告を行っている。

北部のアリス・スプリングでは、10代の女性がボーイフレンドを刺し殺すという事件が過去1年間で数件発生している。

オーストラリア労働党のワレン・マンディーン党首は、当局が暴力を無視していては、問題は悪化するばかりと警告。「警察は、先住民を目の敵にしていると見られるのを恐れ介入しようとしない。政府は、人種差別主義者とのレッテルを貼られることを恐れている」と語っている。

暴力は一部社会に深く浸透しており、これらコミュニティーは「無機能社会」「未開地ゲットー」と呼ばれている。ロジャース氏は、男性が法を無視した野蛮な行為を行うことを許している先住民文化が問題の原因としている。

しかし、先住民社会問題担当コミッショナーのトム・カルマ氏は、「政府は、コミュニティーおよび家族と協力し、暴力に影響を与える社会経済問題に取り組んでいく必要がある。暴力問題は、住居/生活条件の改善、雇用創設、レクリエーション施設の建設、健康/教育プログラムの導入により改善可能」と主張する。

救援団体Oxfamは、「政府の関与がなければ、先住民社会に蔓延する虐待は解決されない」としている。Oxfamオーストラリアのジェームズ・エンソー会長代行は、「オーストラリア市民が享受している基本サービスを先住民に提供するための予算が不足していることが問題」と指摘する。

オーストラリア医療協会が、先住民向け基本保健サービスの支出は年間3億4千5百万ドル不足していると指摘しているにも拘らず、2006~2007年度予算は、僅か9千万ドルに止まっている。

エンソー氏は、「中央政府のトップ・ダウン政策は役に立たない。意志決定の全過程で、先住民リーダーを中心に据える必要がある」と言う。

先住民問題担当のマル・ブロー大臣は、同問題を討議するため、国および地方リーダーによる緊急サミットを召集する意向であるが、北部地域担当のクレアー・マーチン大臣は、「アボリジニ自身がそれを欲しなければ、全国サミットを開催しても無益」と言う。

連邦政府が、虐待する親から子供を引き離し、麻薬やアルコールの問題を抱える親には治療を施すという政策を提案したため、ブロー氏は、「奪われたジェネレーション」に関する新たな議論を展開した。

5月26日に終了する2週間のUNPFII会議には、70カ国、3億7千万人の先住民の代表が参加。他の緊急課題と共に、意志決定への参加権を要求している。(原文へ

翻訳=IPS Japan浅霧勝浩

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|ロシア|女性への差別が深まる

 

|インド|生物多様性|地域住民の森への権利を認めることが虎を絶滅から救うこととなる

【ニューデリーIPS=ランジット・デブラジ】

 

「インドに生息する虎は危機的な状況にあり(100年前の47,000頭から3,700頭に減少)、虎の生息地域である森林保護地域周辺のコミュニティー住民を虎の保護政策にどのように関与させるかが重要な課題である」とマンモハン・シン首相が設立したタイガータスクフォースは報告した。

虎の生息数減少の背景には、最近の環境・森林省の決定(森林保護区周辺住民が伝統的に保持してきた森からできる生産物を収穫する権利を否定された)で、約400万人が生計のほとんどの手段を奪われ、その怒りを(森林同様に保護されている)虎にぶつける事件が頻発していることや、虎の毛皮や各部位(漢方薬として使用)に対する中国・チベットにおける需要が高まり、ネパール経由で中国・チベットへの密輸が活発になっている背景が指摘された。絶滅の危機に瀕している虎の保護を巡る諸議論を報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩


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|ベトナム|生物多様性|乱獲で危機に直面するベトナムの水産資源

|インド|国民の知る権利-インドにおける新たな現実

【ニューデリーIPS=ランジット・デブラジ】

 

政府の透明性向上を求める国連イニシャティブの下、世界50カ国以上で情報公開法が導入される中、インドにおいても「Right to Information Bill」が可決された。しかし、同法案成立に関わった市民団体代表のパース・J・シャーは、「この法案には国民が知るべき重要事項を自動的に公開する条項が外されており、結果的に情報公開法案の中身でさえ閲覧を申請しなければ見ることができないという矛盾を抱えている」と指摘した。

インドでは新聞報道等により政府高官による不正疑惑が国民の注目を浴びているが、いずれのケースも真相解明に結びつく諸事項(公共事業の契約内容、災害対策事業の内訳、政府高官の工費による旅費)は、今回、可決された情報公開法の下でも無条件で公表される規定になっていない。情報公開法の導入を巡る、インド国内の諸議論を報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩

|スリランカ|津波の衝撃|津波の悲劇が故大統領を追慕する記憶を蘇らせる

 

【コロンボIPS=アマンタ・ペレラ】

 

3万1000人の命を奪い20万人のスリランカ人を貧困のどん底に突き落とした津波被害から5ヶ月が経過しようとしているが、当初期待されていた政府と反乱勢力(タミールの虎)間の津波被害復興に向けた協力関係は成立せず(与党連合内の徹底拒否のため)、被災者向け住宅9万7000棟も完成したのは僅か119という状況である。

危機に直面して人は最も予期しないところに慰めを求めるというが、これは、遅々として進まない現政権の復興姿勢に不満を募らせた多くの人々が、第2代大統領故ラナシンハ・プレマダーサ(ポピュリスト的な政治手法で貧困層への住宅建設などを積極的に推進した)を回顧して救いを求めるという現象となって表れている。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩

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|国際報道の自由デー|スリランカ|勇気の象徴:タミール人ジャーナリストの殺害

|インド|人権|ムンバイの踊り子にとって最後の幕引き

【ニューデリーIPS=ランジット・デブラジ】

 

西ムンバイの「ダンスバー」で少女達が男性客を誘惑してお金を払わせる行為が、先月、マハラシュトラ州当局の決定で禁止されたことにより、(この業界に従事する)約100万人が生計の道を絶たれる事態に直面している。

そして彼女たちとともに、この港湾都市の喧騒を形作ってきた――1930年代のかつての中国上海の佇まいをほうふつとさせると多くの人々に言われている―― 一つの特色も消失する危機に直面している。

地元保守層の後押しにより施行された禁止令であるが、多くの周辺産業に従事する低所得者の生計を奪い、行き場を失った踊り子達(長い歴史があるインド伝統舞踊を継承している側面もある)が、売春宿などのさらに劣悪な環境に追いやられる危険性が指摘される中、ソニア・ガンジー総裁は「人間の顔が見える」改革を約束した。賛否両論を呼んでいる禁止令を巡る実情を報告する。(原文へ

翻訳/サマリー=IPS Japan浅霧勝浩

|HIV/AIDS|中国|河南省のエイズ孤児、重い口を開く

【北京IPS=アントアネタ・ベズロヴァ】

 

中国河南省で、政府の売血プログラムに協力した多くの貧しい住民がHIV感染をしたというスキャンダルが2001年に明るみにでて以来、中国政府は、ゆっくりではあるが、表面化しつつあるエイズ危機に対して、従来の独善的かつ時には攻撃的であった姿勢を改めつつある。

2003年12月、中国政府が国内におけるHIV感染に関して問題を公表した際、保健問題の専門家たちはエイズ問題に対する中国政府の方針転換に拍手喝采を送った。中国の指導者層はHIV/AIDSをもはや外国の問題とは見なしていないし、国内で深刻化しつつある現状を隠そうとはしていない。温家宝総理が昨年「エイズは国家を破壊しかねない」と警告したように、今や中国政府はエイズ問題と正面から取り組む覚悟をしている。

その中国において河南省の数千にのぼるエイズ孤児の状況ほど、エイズ問題の深刻な未来を示唆しているものはないだろう。中国において、彼らは2重のハンディを負っている:孤児であることと、エイズで死亡した人々の元に生まれたことである。彼らは両親不在の中、親の愛情や世話、教育を受けることなく生きていかなければならない。