www.facebook.com
www.twitter.com
www.linkedin.com
www.blogger.com
www.myspace.com
RSS Feeds
 
INPS JAPAN   IDN-InDepthNews - UN INSIDER

|ドミニカ共和国|再び広まるハイチ人への差別

 

【サント・ドミンゴINPS=バレリア・ビラルド】

 

「銃や刃物で武装したドミニカ人の集団に襲われ、逃げようとして足の骨を折り、家を焼かれた」と7人の子供を持つハイチ人のピティさんはINPSの取材に応じて語った。粗末な避難所に隠れたジーンさんは、「すべて失った。怖いのでハイチに帰ろうと思っている」という。2人はドミニカ共和国の北西部、ハイチ国境近くのエルセロに住んでいる。

ハイチ人の若者が雇われ先の地元農場主を殺害したとされる事件に怒ったドミニカ人が、10月29日にエルセロの家々に火をつけ、200人ほどのハイチ人の住民が逃げ出した。28日には別のハイチ人による殺人事件が原因で、暴徒によりハイチ移民が殺傷されている。

 
ドミニカ共和国
では、ハイチ人とその子どもたちへのリンチや大量追放などの人権侵害が長年の問題となっている。ドミニカ共和国は西半球の最貧国であるハイチとエスパニョーラ島を共有し、国境を380km接している。ハイチ側はドミニカ側に今回の事件に関して二国間の調査委員会の設立を提案した。

事件のあった地域は貧困に苦しんでいる。
国連開発計画(UNDPの調査によると、非識字率は高く、栄養不足の子どもが多く、生活環境は劣悪である。「そのために犯罪も頻発し、差別意識からハイチ人が狙われる」とドミニカ共和国・ハイチ女性運動(MUDHA)で21年間ハイチ人の人権を擁護する活動を続けているソニア・ピエーレ氏はいう。同氏はドミニカ共和国のメディアに公正な報道を求めている。

非公式データによると、人口900万のドミニカ共和国に80万のハイチ人が住んでいる。
ハイチの人口は860万で80%が貧困層。ドミニカ共和国の貧困率は25%だ。ハイチ人の大半が黒人だが、少数派の肌の色の薄い人々が経済を支配している。一方ドミニカ共和国では混血がほとんどである。

1980年代にはハイチ移民は規制されていたが、現在は密入国者が増え、正確な数は把握できていない。ほとんどが農業や建設業で働いているが、違法移民は教育や医療を利用できず、労働者の権利も尊重されない。


アムネスティ・インターナショナルは2007年の人権報告書でハイチ人差別と大量追放を問題にした。今回の事件の後で、大量追放はまた増えた。ドミニカ移民局によると10月の最終週には406人のハイチ人密入国者が送還された。送還者は毎年2~3万人に上っている。ドミニカ共和国におけるハイチ移民への差別について報告する。(
原文へ

翻訳/サマリ=INPS Japan 浅霧勝浩


関連記事:

ドミニカ共和国、地域の穀倉地帯になる夢