|北極圏|北極の氷が解け、熱い資源争いへ
【アックスブリッジ(カナダ)IPS=スティーブン・リーヒ】
21世紀は「北極への殺到」の世紀になるかもしれない。ただしそれは、領有権の主張という形をとるのではなく、中国、ブラジル、インド等の北極に面していない国々が経済的・政治的影響力を行使しようという形で現れる。
中国はすでにノルウェー国内の北極圏に研究地点を構えており、8000トンの砕氷船も建造中である。
「カナダには、北極圏に影響力を持つ地域大国として、資源に富みながらも脆弱な生態系をもつこの地域を、『ワイルドウェスト(先住民の意向が無視される西部開拓時代の辺境地帯)』と化さないように保護していけるチャンスが巡ってきています。」と元ユーコン準州首相のトニー・ペニケット氏は語った。